終わりに

 2009年の末から2010年初頭にかけて募集した「手記」のうち、ここに掲載することを了承していただいた22人の方のものを掲載し終えた。
「はじめに」でも述べたが、書いていただいてから丸2年近く経過しているので、執筆当時と現在の状況が著しく違うことに気づくものも多い。そして「二度とごめんだ」と思っていても、二度目が起こってしまうことだってあるのだ、と今しみじみ実感している。

 この連載を始めた9月5日。当時、Jリーグ第24節を終えて、浦和レッズは降格圏の甲府と勝点7差の13位だった。そして、11日の25節・山形戦で敗れた。甲府も負けたので勝点7差は変わらなかったが、順位は14位に落ちた。その節からJリーグの公式サイトの順位表にラインが引かれた。
 そのラインを見て初めて残留争いを意識したわけではないが、何となく「今ごろそんな連載始めてもおせーよ」と言われているような気がした。
 神がいる!とは思っていない僕だが、「もしかして、もうシナリオは書き上がっているんじゃないか」と思ってしまうことがある。誰が書いているんだ?というのは別にして。
 自分たちが、どうあがこうと、運命はもう決まっているんじゃないか?という1パーセントの不安を隠しながら、過ごしてきた約3か月だった。
 
 第33節の結果により、レッズのJ1残留はほぼ決まったと言える。
 こういう表現は失礼かもしれないが、シーズン当初から「残留」を目標にしていたクラブではない。ここ数年、毎年残留争いをしてきたわけでもない。2年間、我慢と合わせてチーム作りをしてきて、今季は優勝を目指す、最低でもACL出場権を獲る、と宣言していたクラブなのだ。主力選手にケガ人が相次ぐようなアクシデントに見舞われたわけでもない。ナビスコ杯では決勝にまで進んだのだ。
 その浦和レッズが、リーグ最終節まで来季戦うステージが決まらない、というのは何が原因なのか。

 次期監督の噂もスポーツ新聞をにぎわせている。堀監督に対して本当に失礼なことだと思う。次期監督を選定することがではない。それが活字になってしまうことがだ。
 それはともかく、実績のある監督を据えて「これでもう大丈夫です」とするだけでは済まないことを覚悟しているのだろうか?(そういう心配をさせるクラブなのだ)
 また、サポーターも「誰々が監督だったら、まあやってくれるかな」で終わらせてはいけない(こっちはあまり心配していないが)。
 明日のMDPでも問題提起しているが、クラブはこれまでで一番深刻な総括をしなくてはならないと思う。それを曖昧にさせてはいけないし、それがこれから自分のやることだと思っている。

 今回連載した22本の手記の内容が、直接今回の残留争いの闘いに役立ったかどうかわからない。だが、浦和レッズの歴史というより、レッズサポーターの思いの記録として、残しておけたことは良かった。いささか時宜を逸した気もしていたが、掲載が今季の後半になったことで、より意義があったのかな、と思う。

 ご協力いただいたみなさんに感謝します。
(2011年12月2日/清尾 淳)

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